2023年5月18日 5時00分

グローバルサウスって何?

 日本語では東西南北(とうざいなんぼく)だが、中国語では東南西北(とうなんせいほく)と書く。マージャンがお好きな方はよくご存じだろう。一方で、英語では北南東西(ほくなんとうざい)の順になることが多い。同じ四方を表すにしても、国や言語によって順番が変わってくるのは興味深い▼あすからG7広島サミットが始まる。岸田首相が掲げる(かかげる)キーワードのひとつは「グローバルサウス」だ。直訳すれば「地球規模の南」か。主に南半球にある新興国や途上国を、G7側に引きつけたいということらしい▼ところが、この言葉、サミットの首脳声明では使われない見通しになったそうだ。「上から目線を感じる」「一括り(ひとくくり)はよくない」などの異論が参加国から出たからだという。日本政府は国内の説明には使い続けるが、G7の文書には用いないことにしたとか▼振り返れば、かつて米ソ冷戦の時代、外交における東西南北は分かりやすかった。東は社会主義、西は自由主義の陣営をそれぞれ指した。どちらでもない国は第三世界と呼ばれ、それは南とされる途上国とも重なった▼ときを経て、21世紀の世界は米国と中国の対立に揺れている。民主主義国と権威主義国といった分断の概念も盛んに言われる。南の国々の影響力は増し、東西南北は複雑化した▼そもそもどの国が南なのか。四方を表す順序のように、グローバルサウスという言葉の位置づけは国によって大きく異なる。そんな言葉を、日本外交が内と外(うちとそと)とで使い分けるのはなぜだろう。いささか分かりにくいのではないか。


The International Group of Seven (G7) is an intergovernmental political forum consisting of Canada, France, Germany, Italy, Japan, the United Kingdom and the United States; additionally, the European Union (EU) is a "non-enumerated member". It is officially organized around shared values of pluralism and representative government, with members making up the world's largest IMF advanced economies and liberal democracies.] As of 2020, G7 members account for over half of global net wealth (at over $200 trillion), 30 to 43 percent of global gross domestic product, and 10 percent of the world's population (770 million people). Members are great powers in global affairs and maintain mutually close political, economic, diplomatic, and military relations.