「週刊文春」編集部 小雪 北の“農家ライフ” 松ケンと獣皮ブランド立ち上げ|ブギウギ8大秘話  2023/12/1

小雪 北の“農家ライフ” 松ケンと獣皮(じゅうひ)ブランド立ち上げ|ブギウギ8大秘話

 ギバちゃんが秋田なら、“雪”を名に持つ彼女は――。スズ子の最愛の人となる村山愛助の母・トミを演じる小雪(46)は、北の雪深い村(ゆきぶかいむら)で暮らしている。

「トミは、吉本興業(よしもとこうぎょう)の創業者・吉本せいがモデル。今回が朝ドラ初出演の小雪は『緊張していますが、温かな雰囲気で撮影に臨めています』とコメントしていました」(NHK関係者)

吉本興業株式会社(よしもとこうぎょう、英: Yoshimoto Kogyo Co., Ltd.)は、大阪市中央区・東京都新宿区に本部(登記上の本店は大阪)を置く吉本興業グループの芸能プロダクション・プロモーター・テレビ番組制作プロダクションである。旧社名は株式会社よしもとクリエイティブ・エージェンシー。

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 その小雪は、2011年に俳優・松山ケンイチ(38)と結婚。二男一女(になんいちじょ)を授かった。19年春からは、雪深い村で400坪を超える敷地に一軒家を構え、1年の半分は「村」、もう半分は「東京」という2拠点生活を送っている。田舎暮らしの経験が、子どもの将来にも役立つと考えているようだ。

「小雪は、自然食志向だった母親の方針で、幼少期から主食は玄米、肉は月に一度という家庭で育ちました。その影響で、自身も『村』では農薬を使わない自然栽培で野菜を育てている。鶏を飼い、スーパーは週に一度というほぼ自給自足(じきゅうじそく)の暮らしです。美肌(びはだ)のため、『肌断食』もしていました」(芸能記者)

肌断食とは、「スキンケアやメイクを何も行わない美容法」のことです。

 松ケンが牛丼を食べたりすると、「ダメ」と怒ることもあったという。

「中でも最近、小雪が力を注いでいるのが、植物性と動物性両方のたんぱく質や海藻類などのバランスを考えた発酵食。もちろん、味噌などの発酵調味料も自家製です。今年4月からは、NHKEテレで全国の発酵食名人のおばあちゃんからレシピを教わる番組『小雪と発酵おばあちゃん』もスタートしました」(同前)

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 昨年、12年ぶりに主演を務めた映画『桜色の風が咲く』の撮影現場でも、“発酵トーク”を披露していたという。同作の松本准平監督が振り返る。

「『監督、今日味噌汁飲んできた?』『ちゃんと味噌汁を飲まないとダメよ』と、僕だけでなくスタッフみんなの健康を気遣ってくれました。現場にも味噌汁やおにぎりを持ってきて、マネージャーさんたちに振舞ってくれて。『自家製味噌は1つとして同じ味にならない。家ごとに味が絶対に違うの』と話していたのを覚えています。あと、撮影現場でも“お母さん”でしたね。1歳半や2歳の子どももいましたが、小雪さんが抱っこすると泣きやむんです。本番以外でもずっと抱っこしてくれました」

 田舎で、華やかな芸能界とは正反対の生活を送る小雪。そこで、彼女たちが暮らす「村」を訪ねてみた。近隣住民に話を聞くと、やはり“発酵トーク”が。

「小雪さんが『“トマトのレモン煮”の作り方を教えてほしい』と訪ねてきたことがありました。皮剥きしたトマトとレモンの皮を鍋に入れ、砂糖と一緒に煮込む料理ですが、冷蔵庫で3日ほど寝かせ、発酵させてから食べているみたいです。普通は発酵しないうちに食べますが、『発酵するのが良い』と話していました」

 食事だけではない。調べてみると、駆除された鹿の皮が捨てられていることに問題意識を持つようになった2人は昨年、獣皮を鞄などに加工するブランド「momiji」も立ち上げていたのだ。更に別の近隣住民を訪ねたところ、「さっきまでケンイチが居たんだ。電話するよ」。すると実際に松ケン本人が電話に出て、

「色んな生活スタイルがある中で、色んな情報を発信することも凄く大事だと思っていて。事務所に連絡して頂けますか。僕もマネージャーに話してみます」

 改めて事務所に質問状を送ったところ、松ケンから“北国ライフ”についての回答が届いた。

 女優・小雪は“発酵おかあちゃん”になっていた。